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平成15年7月11日
○観光に対する認識
わが国の観光産業は裾野が広く、わが国にとって別紙のとおり重要な意義を有しており、二十一世紀のリーディング産業として期待されている。 具体的には観光を振興することにより、次のような効果が期待できる。
- 観光交流を通じ、経済が活性化。
- 「住んでみたいところが訪れてみたいところ」であり、美しい日本、魅力ある日本が形成。
- 地域・日本の歴史、文化に対する認識が深まり、地域、日本に対する自信と誇りが醸成。
- 国際相互の理解の増進により、世界平和にも貢献。
- 旅行を通じた家族との語らい、自己啓発、生きがいそのものとなり、家族の絆が再構築、個人の活力が再生。
- 日常を離れて種々の経験ができることにより、健全な心体が慈養。
- 受入側の心の満足感の醸成により、「癒しの心」が浸透。
○取り組むべき課題
長引く不景気やデフレ懸念等わが国は依然として厳しい経済環境におかれているが、観光振興は、国民の心の豊かさを醸成し、経済的な諸問題を解決する有効策となりうる。このため、政府も、訪日外国人旅行者数を2010年までに倍増するという具体的な数値目標を打ち出し、その推進に取り組んでいるが、まだ課題も多く、十分な対応がなされているとは言い難い。また、国内観光を長期にわたり低迷が続いていることから、早急な具体的な振興策の検討が求められている。
我々は上記の観点から、平成15年6月10日から7月11日にかけて、 必要となる諸施策について9回にわたり議論を行い、別紙のとおり意見を取りまとめたところである。 ここに平成16年度概算要求も視野に入れ、政府、観光業界を始めとする関係者が一致団結して推進していくべき施策を、 次の通り提言する。
(訪日外国人旅行者の倍増)
- 日本の伝統に基づく良さを再認識した上で、外国人旅行者を心からもてなすというホスピタリィーを醸成する国民運動を展開すること。
- ビジット・ジャパン・キャンペーン予算を大幅に拡充すること。その際、次の事項を留意すること。
- 訪日華人観光客は第一のターゲット。SARS等の影響も踏まえ、予算の有効活用の観点から、必要に応じヨーロッパ等も対象に追加
- 日本企業に加え、海外や日本に進出している民間企業との連携の強化 等
- 日本の魅力を多言語で情報発信するポータルサイトを整備すること。
- リピーターを確保するため、外国人旅行者の嗜好をとらえた外客誘致活動を行うこと。
- 在外公館を積極的に活用し、現地推進体制を整備するとともに、民間活動との協調を進めるなど国際観光振興会(JNTO)の活動を抜本的に強化すること。
- 宿泊、交通、観光施設等において海外旅行者向けに全般的なコストダウンを図ること。併せて低廉宿泊施設等の情報発信を行うこと。
- コストダウンの一環として、外国人旅行者に対する宿泊に係る消費税免税等の税制上の措置について検討すること。
- 外国人旅行者が一人歩きし易いよう、多言語の案内標識や案内所の整備、ガイドブックや地図の作成、統一的なサインシステムの導入等の工夫を行うこと。
- アジア各国(特に、韓国、香港、台湾、タイ)に対するビザ発給の簡素化や観光ビザの免除を拡大すること。
- 特に中国について、団体観光ビザの発給対象地域を拡大することを急務とし、そのため在外公館の人員増等必要な体制の充実、また不法滞在への対応の徹底等良好な社会環境の維持のため措置を併せて行うこと。
- 入国審査の時間短縮やサービス改善、CIQのサービスの標準化・一元化や地方空港等におけるCIQ体制の整備を図ること。
- 日本への修学旅行の推進や姉妹都市交流の促進を図ること。
- カジノについては全般的な動向も勘案しながら積極的に取り組むこと。
(国民の旅行環境の整備)
- 学校休暇に関し、秋休みの導入等を図るとともに、休暇日数を増やすことなく、弾力的な休暇取得が可能となるよう取り組むこと。そのため、経営者、労働組合、教育関係者、関係省庁が参加する国民会議を開催するほか、教育委員会に対し、実効性が期待される助言等を行うこと。
- 職場での有給休暇が取りやすい環境づくりに取り組むこと。
- 家族旅行費用相当額に関する所得税の減税等の税制上の措置について検討すること。
- 地域の主体性を前提とし、NPOの活用を積極的に図る魅力ある観光交流空間づくりに取り組むこと。
- 参加体験型や皇室文化財の活用等新しいタイプの観光資源を活用した観光を振興すること。農村地域において体験観光などを通じて首都圏からの集客を行う努力を行うこと。
- SARSに関し、将来の再発に対応できるよう、必要な支援策を検討すること。またSARS等の危険性の高い伝染病等に関し、国、関係地方自治体、旅行会社等が連携し、感染防止対策の徹底、風評被害の防止等に取り組むこと。
(推進体制の構築)
- 国土交通大臣を観光担当大臣として位置付けるとともに、組織強化を図ること。また各省庁が連携して観光振興に取り組むこと。
- 都道府県独自の観光戦略を策定するため、組織強化を図ること。
- 政策評価を正確に行う観点から、観光に関する統計を充実すること。
- 観光に関する所要の振興立法の策定について中長期的に取り組むこと。
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